高校野球

春季関東大会 日大三vs桐光学園 分析と展望

こんにちは!一般ぱんだです!

この春も、東京都を中心に多くの高校野球の試合を観戦しました!

そんな中、5月15日(土)から春季関東地区高校野球大会が開幕します!

今回は、そのうちの1試合で両校共に春大会で観戦歴のある、日大三(東京1位)vs桐光学園(神奈川2位)の展望を分析しようと思います!

※日大三と桐光学園の観戦レポートも是非、ご覧ください!↓

二松学舎大附属vs日大三 観戦レポ東海大相模vs桐光学園 観戦レポ

関東大会 組み合わせ

試合分析に行く前にまず、今春の関東大会の組み合わせを見ていこうと思います。

第73回春季関東地区高校野球大会 トーナメント表(引用:山梨県高校野球連盟)

※東京大会の決勝戦がまだ行われていない関係で、東京の順位は抽選にて決定。

日大三vs桐光学園の勝者は、2回戦で関東学園大附属(群馬1位)vs常盤大高校(茨城2位)の勝者と当たります。

東京2位の関東第一は、初戦、春季県大会初優勝を果たした千葉学芸と対戦。その勝者は、センバツ優勝の東海大相模(神奈川1位)と山梨2位の日本航空の勝者と対戦します。

その他にも、東海大甲府(山梨3位)や常総学院(茨城1位)、専大松戸(千葉2位)といったセンバツ出場校など、強豪校が揃い、浦和学院(埼玉1位)vs作新学院(栃木2位)などの好カードも1回戦から観ることが出来る大会となります!

試合分析

それでは、本題に入りましょう。

今回は、投手力·打撃力·試合運び力の3点に沿って、これまでの戦いの振り返りを中心に、分析していきたいと思います!

投手力

それではまず、投手力についてそれぞれ見ていきましょう。

日大三

まずは、日大三から見ていきます。

1回戦 vs松原(20-1·5回コールド) 

栃原5回1失点

2回戦 vs堀越(10-0·7回コールド) 

宇山6回0失点

3回戦 vs日大鶴ヶ丘(4-2)    

宇山9回2失点

準々決勝 vs明大中野八王子(6-3) 

岡村2回0/3、1失点-宇山7回2失点

準決勝 vs二松学舎大附属(5-4) 

宇山9回4失点

決勝  vs関東第一 緊急事態宣言発令の為、延期

宇山:31回8失点、防御率2.32

栃原:5回1失点、防御率1.8

岡村:2回0/3、1失点 防御率4.5

全体:38回10失点 防御率2.36

1試合の最大失点が、4失点と安定した守りをし、宇山は防御率2.32と、エースの役割を果たしました。

しかし、今春の日大三は全体の8割を宇山が投げており、宇山頼みの投手陣になってしまいました。

日大三 宇山 翼日大三 宇山

岡村や栃原と言った、エース·宇山に次ぐ2番手ピッチャーの育成が、関東大会も含めた、今後の日大三のカギとなりそうです。

桐光学園

次に、桐光学園を見ていきましょう。

2回戦 vs関東学院(27-2·5回コールド) 

澁澤3回1失点-針谷2回1失点

3回戦 vs城山(10-1·7回コールド) 

澁澤5回1失点-中嶋1回0失点-針谷1回0失点

4回戦 vs相模原弥栄(9-1·7回コールド) 

中嶋6回1失点-針谷1回0失点

準々決勝 vs横浜創学館(5-3) 

中嶋5回2/3、3失点-針谷3回0失点

準決勝 vs横浜(8-1·8回コールド) 

中嶋8回1失点

決勝  vs東海大相模(3-4) 

中嶋4回4失点-針谷4回0失点

中嶋:24回2/3、9失点、防御率2.55

針谷:11回1失点、防御率0.82

澁澤:8回2失点、防御率2.25

全体:43回2/3、12失点、防御率2.06

こちらも、日大三と同様に1試合の最大失点が4失点と安定した守りをし、登板した3投手全員が防御率2点台と好投してきました。

日大三とは対称的に、準決勝の横浜戦以外は、2人以上の投手で継投してきました。

中嶋から針谷という継投が定番になっており、今後の大会でもこの継投で行くのか、又は澁澤などのピッチャーも交えるのか注目です。

桐光学園 中嶋 太一桐光学園 中嶋
桐光学園 針谷 隼和桐光学園 針谷

打撃力

続いては、打撃力について見ていきましょう。今回は、得点に繋がりやすい長打力にクローズアップして見ていきます。

日大三

では先に、日大三を見ていきます。

1回戦 vs松原(20-1·5回コールド) 

二塁打7本、三塁打2本

2回戦 vs堀越(10-0·7回コールド) 

二塁打3本

3回戦 vs日大鶴ヶ丘(4-2)    

二塁打1本、三塁打1本

準々決勝 vs明大中野八王子(6-3) 

二塁打5本、三塁打1本

準決勝 vs二松学舎大附属(5-4) 

二塁打3本

決勝  vs関東第一 緊急事態宣言発令の為、延期

全体:二塁打19本、三塁打4本、本塁打0本

(1回戦を除く)二塁打12本、三塁打2本、本塁打0本

ホームランこそ出ませんでしたが、二塁打が1試合平均3.8本出ました。

1番の星が二塁打4本、2番の齋藤が二塁打3本と、1、2番コンビが得点圏のチャンスを作ったり、下位打線で溜まったランナーを生還させるなど、日大三の攻撃の核となっていました。

日大三 星 憂芽日大三 星

また、その下位打線を担う鎌田、安田、川島も二塁打を2本打っており、どの打線からでも得点を生み出すことができ、相手ピッチャーにとっては脅威の打線になるではないでしょうか。

桐光学園

投手の起用方法では日大三と対称的だった桐光学園ですが、打撃力ではどうか見ていきます。

2回戦 vs関東学院(27-2·5回コールド) 二塁打6本、三塁打2本、本塁打2本

3回戦 vs城山(10-1·7回コールド) 

二塁打5本、三塁打2本

4回戦 vs相模原弥栄(9-1·7回コールド) 

二塁打3本、三塁打3本、本塁打1本

準々決勝 vs横浜創学館(5-3)   

二塁打1本、三塁打1本

準決勝 vs横浜(8-1·8回コールド) 

二塁打2本、三塁打2本

決勝  vs東海大相模(3-4)    

二塁打1本

全体:二塁打18本、三塁打10本、本塁打3本

(2回戦を除く)二塁打12本、三塁打8本、本塁打1本

二塁打は1試合平均3本と、日大三を僅かに下回りますが、三塁打が合計·10本、本塁打が合計·3本と、三塁打と本塁打では日大三を上回りました。

桐光学園も、下位打線から上位打線への繋がりが強く、9番·松江は二塁打4本、三塁打3本、1番·寺井が二塁打3本、三塁打1本、本塁打1本、2番·篁が二塁打4本、三塁打1本と脅威の9-2番となっています。(桐光学園は8番にピッチャーを置くことが多いです)

桐光学園 篁 哲郎桐光学園 篁

また、3-4番のクリーンナップも石井を中心に強打を誇り、もし対戦校が桐光学園のデータを持ち合わせていない状態で、9番だからと言って少し気を抜くと、そのイニングは大火事になってしまう危険性があります。

試合運び力

最後に、試合運び力について見ていきます。

ここでは、両チームどのような戦いをしているか、してきたか見ていきます。(良い言葉が思いつかなかったので、試合運び力にしました笑)

今春の大会の戦績を見ながら、分析したいと思います。

日大三

ではまず、日大三の戦績を見ていきましょう。

1回戦 vs松原 20-1·5回コールド

2回戦 vs堀越 10-0·7回コールド

3回戦 vs日大鶴ヶ丘 4-2 

準々決勝 vs明大中野八王子 6-3

準決勝 vs二松学舎大附属 5-4

決勝  vs関東第一 緊急事態宣言発令の為、延期

総得点:35回45得点

(1回戦を除く)31回25得点

2回戦までは、コールドで勝ってきましたが、3回戦以降は僅差の試合が続きました。

例年、強打が持ち味の日大三にしては、物足りないかもしれないですが、今年の日大三は勝ちきる力が強いと感じました。

準々決勝の明大中野八王子戦では、3回に一気に3点を先制されましたが、その直後の裏、すぐに同点に追い付き、そして、4回裏には1点を取り、逆転勝ちしました。

準決勝の二松学舎大附属戦では、7回まで3点リードしていましたが、8回裏に4点取られ、一気に逆転を許しました。

追い込まれた日大三でしたが、9回表に2点を取り、この試合も逆転勝ちしました。

そして、守る方も1試合の最大失点が4失点と大量失点せずに、例えリードを許したとしても、逆転できる点差であることが、この2試合の逆転勝利に繋がったのではないかと思います。

攻撃にも守備にも偏り過ぎず、バランスの良いチームだからこそ、勝ちきる力を発揮できるのではないかと思います。

桐光学園

続いて、桐光学園を見ていきましょう。

2回戦 vs関東学院 27-2·5回コールド

3回戦 vs城山 10-1·7回コールド   

4回戦 vs相模原弥栄 9-1·7回コールド  

準々決勝 vs横浜創学館 5-3     

準決勝 vs横浜 8-1·8回コールド  

決勝  vs東海大相模 3-4

総得点:42回62得点

(2回戦を除く)38回35得点

勝った試合の5試合の内、4試合をコールド勝ちでおさめました。

しかも、勝った試合では全ての試合で初回に先制し、逆転を許さずに、リードした状態を維持し、勝ってきました。

打撃陣が初回に先制し、そのリードを投手陣が守っていく。さらに、中盤以降に打撃陣が奮起し、点数を重ね、それに投手陣も応え、結果的にはコールド勝ちするという、非常に試合運びとしては、良い流れが出来ています。

相手からしたら、非常に嫌な相手には間違いないですし、先制を許すことになれば、さらにやりづらくなるでしょう。

日大三が勝ちきる力であれば、桐光学園は守りきる力長けたチームではないかと思います。

試合展望

では、これまでの分析を基に、試合展望を書いていきたいと思います!

桐光学園の未知数

先制して逃げ切るチームの桐光学園、逆転して勝ってきた日大三鉾立対決となりそうです。

両チーム、これまでの試合のように、桐光学園が先制して逃げ切れるか、日大三が逆転出来るかが、注目ポイントの一つになりそうです。

ですがもし、日大三が先制し、桐光学園がリードを許すという逆のことが起きたらどうなるでしょう。

日大三は先制した後のリードを守り、勝った経験は都大会の3回戦まではありますが、桐光学園にはこの春、勝ち越されて追い付いた試合というのはありません。

僅差で負けた決勝戦·東海大相模戦でも、先制をした後、チャンスは作りましたが、逆転するどころか、同点にすら追い付くことが出来ませんでした。

ですので、先制された後や勝ち越された後の桐光学園の実力は非常に未知数ではあります。

日大三の未知数

一方、日大三にも未知数な部分があります。

それは、投手です。

試合分析でも紹介した通り、日大三は全体の8割を宇山が投げています。

桐光学園は先発の中嶋の調子が良くなければ、早めに針谷に継投が出来ますが、日大三は宇山の調子が良くなくても、今までの実績で宇山を続投させるか、もしくは、岡村や栃原に継投させるという手もあります。

しかし、岡村は2回0/3、栃原は5回しか投げておらず、経験不足感は否めず、強打の桐光学園相手にどこまで通用するかが未知数です。

あとは、夏大会に向けて、両チーム共にあまり投げさせて来なかったピッチャーを使いたいということで、日大三は岡村、栃原、桐光学園は澁澤を長いイニング投げさせるかもしれません。

※これは、私の個人的な願望ですが、日大三には、長くて試合間隔が短い夏大会に向けて、投手を育てるという意味でも、岡村や栃原に、レベルの高いチームが揃う関東大会で投げて欲しいという願望はあります。

まとめ

正直、ここまで分析してきて、継投パターンが確率されており、長打の数も日大三より多い桐光学園の方が投打共に有利じゃないかと思ったこともあります。

ですが、日大三には相手がどこであろうと逆転勝利出来る勝ちきる力が備わっています。

その為にも、日大三はリードされても、4点差以内におさめたいところではないかと思います。

両チーム共に、これまでの戦い方を、最大限発揮できるかが、勝敗のポイントになりそうです!

試合情報

それでは改めて、この試合の情報をお伝えします!

日大三(東京1位)vs桐光学園(神奈川2位)

15日(土)9:30~ 於山梨県·富士北麓公園野球場

本当に、面白い試合になりそうです!

一球速報.comでも一球速報するみたいので、是非、追ってみてください!https://baseball.omyutech.com/CupHomePageTournament.action?cupId=20210034019

それでは、今日はこの辺で失礼します\(_ _)

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