高校野球

2021年秋季東京都高等学校野球大会 総まとめ

2021年秋季東京都高校野球大会 総決算




こんにちは!一般ぱんだです!

 

前回と前々回のブログでは、2021年秋季東京都高等学校野球大会のベスト16時点での展望を予想しました。

今回のブログは、その答え合わせ。秋季東京都大会の総まとめ・総括をしていこうと思います!

ベスト4のブロックに分けてここまでの経緯を見ていき、その次に準決勝・決勝を見ていこうと思います。

※ 是非、前回と前々回のブログもご参照ください!↓

二松学舎大附ブロック

まず始めに見ていくのは、二松学舎大附ブロック

トーナメント表を見ていきましょう。

二松学舎大付属 トーナメント表(引用:一般財団法人 東京都高等学校野球連盟)

引用先:https://www.tokyo-hbf.com/schedule.php 一般財団法人 東京都高等学校野球連盟

このブロックでベスト4に進出したのは、第一シードの二松学舎大附属。ベスト8まで進出したのは、第四シードの狛江でした。

二松学舎は3回戦でノーシードで同じ東東京の安田学園と対戦。

6回まで3-3と苦しい展開でしたが、7回表に岩崎 遥斗のタイムリーなどで一気に4点を奪い、7-3と二松学舎が勝利しました!

狛江は3回戦で第四シードで同じ西東京の明大中野八王子と対戦。

2点差を追う9回裏に同点に追いつくと、10回裏に杉本 裕世のタイムリーでサヨナラ。6-5と狛江が勝利しました!

このような結果により、準々決勝の対戦カードは、二松学舎vs狛江に。

構図的には、夏に東東京を制し甲子園にも出場した二松学舎に対し、ベスト8唯一の都立高である狛江が胸を借りる形となり、二松学舎が有利に思えましたが、思った以上に好戦になりました。

先制したのは、狛江でした。

4回表、3回まで1安打4奪三振に抑えられていた二松学舎のエース・布施 東海に対し、1年生の2番・杉本 裕世がレフトへ2ベースを放ち、送りバントで1アウト二塁とすると、4番でピッチャーの山﨑 優ライト前ヒットを放ち、1点を先制します!

二松学舎付属 布施 東海(二松学舎大付属のエース・布施)

しかしその裏、王者・二松学舎がすぐに反撃に出ます。

先頭打者がフォアボールで出塁すると、4番・瀬谷 大夢ライトオーバーの3ベースヒットで同点に追いつくと、1年生の5番・大矢 青葉レフト前ヒットを放ち、打者3人で1-2と逆転に成功します!

二松学舎大付属 瀬谷 大夢(二松学舎の4番・瀬谷)

6回裏にも2点を奪われ、1-4と3点差にされた狛江でしたが、このままでは終わりません。

8回表、2アウト一塁からデッドボールと3番・海保 将吾のヒットで満塁とすると、4番・山﨑への初球がワイルドピッチとなり、2-4と2点差とします!

なおも、二、三塁のチャンスでしたが、布施の代わりにマウンドに上がった大矢から得点を奪うことが出来ず9回には三者連続三振を奪われ試合終了。

4ー2で二松学舎大附属が勝利し、準決勝に進出しました!

都立狛江 山﨑 優(狛江のエース・山﨑)
都立狛江vs二松学舎大付属



関東第一ブロック

次に見ていくのは、関東第一ブロック

こちらもトーナメント表を見ていきましょう。

関東第一 トーナメント表(引用:一般財団法人 東京都高等学校野球連盟)

引用先:https://www.tokyo-hbf.com/schedule.php 一般財団法人 東京都高等学校野球連盟

このブロックでベスト4に進出したのは、第二シードの関東第一。ベスト8まで進出したのは、第三シードの修徳でした。

関東第一は3回戦でノーシードで同じ東東京の都立城東と対戦。

6回表まで2-7と5点のリードを奪われていましたが、その裏に2点を返すと、7回裏に井坪 陽生のレフト前タイムリーなどで一挙4得点を上げ、8-7で関東第一が勝利しました!

修徳は3回戦でノーシードの佼成学園と対戦。

牧野 颯太大越 椋二者連続三塁打が飛び出るなど、日大鶴ケ丘大森学園に勝利してここまで来た佼成学園から5得点を奪い、5-4で修徳が勝利しました!

このような結果により、準々決勝の対戦カードは、関東第一vs修徳に。

お互い接戦をものにしてきたイメージのある両校ですが、準々決勝は意外な展開となりました。

雨が降りしきる中で行われたこの試合は、2回裏に関東第一がビッグイニングを作りました。

先頭の秋葉 晧介がエラーで出塁すると、続く田野 裕真ライト前ヒットでライトがファンブル。その間に秋葉が生還し、1点を先制しました。

この後、須藤 彪柳瀬 冬和のタイムリーヒットや相手のエラーで、この回一挙7得点をあげました。

関東第一 柳瀬 冬和(関東第一・柳瀬。東京の中でも有数の俊足を誇ります。)

関東第一の先発、桝川 颯太は4回に強打者・佐藤 大空にレフト前タイムリーを打たれ、1点は失いましたが、失点はこの1点のみ。

関東第一 桝川 颯太(関東第一・桝川)
修徳 佐藤 大空(修徳・佐藤。夏でも4番に座っていました。)

関東第一の足を使った攻撃に加え、修徳の守備のミスが重なったこともあり、5回コールド・11-1で関東第一が勝利し、二松学舎大付属との準決勝に進出しました!

修徳vs関東第一 スコアボード


國學院久我山ブロック

続いては、國學院久我山ブロックです。

では、トーナメント表を見ていきましょう。

國學院久我山 トーナメント表(引用:一般財団法人 東京都高等学校野球連盟)

引用先:https://www.tokyo-hbf.com/schedule.php 一般財団法人 東京都高等学校野球連盟

このブロックでベスト4に進出したのは、第二シードの國學院久我山。ベスト8まで進出したのは、第三シードの帝京でした。

國學院久我山は3回戦でノーシードの都立日野台と対戦。

日野台は、ノーシードで都立ながら、専大付属上野学園といった実力校を倒し、3回戦まで進出しました。

都立日野台 林 慈央(日野台のエース・林。高めに力強いストレートを投げ込みます。)

2回までは0-0でしたが、久我山は、3回に下川邉 隼人3ランホームラン等で一挙4点を先制し、4回にも3点、5回にも2点を奪い、日野台を圧倒しました。

國學院久我山 下川邊 隼人(國學院久我山・下川邊)

7回コールド・9-0で國學院久我山が勝利しました!

日野台vs國學院久我山 スコアボード

帝京は3回戦で第四シードで同じ東東京の都立小山台と対戦。

同じ東東京のライバル校対決ということもあり、駒沢球場はほぼ満員状態でした。

昨秋の秋も対戦しており、その時は小山台が10-0と圧勝しました。

そんな注目の一戦は、初回に小山台岩佐 悠斗のセンター前タイムリーで先制し、3回にも1点を追加し、試合を優位に進めます。

都立小山台 岩佐 悠斗(小山台の5番・岩佐)

ところが、2-1で迎えた5回裏に帝京戸田 和人のレフト前タイムリーで2-3と勝ち越されると、7回には4番・渡邊 礼の3ランホームランも飛び出し、万事休す。

帝京 渡邊 礼(帝京の4番・渡邊)

6-2で帝京が勝利し、昨秋のリベンジを果たしました!

小山台vs帝京 スコアボード

このような結果により、準々決勝の対戦カードは、國學院久我山vs帝京に。

先制したのは帝京でした。國學院久我山の先発・渡邊 建伸の立ち上がりを攻めます。

先頭の小島 慎也のレフト前ヒットとフィルダースチョイス、フォアボールでいきなり0アウト満塁のチャンスを作ると、4番・渡邊 礼ライト前ヒット、さらに相手のエラーも重なり、2点を先制します。

帝京 渡邊 礼(帝京の4番・渡邊)

このあと、押し出しデッドボールで1点を追加し、初回に3点を先制します。

このまま帝京の流れにもなりかねない展開でしたが、國學院久我山がすぐに追いつきます。

2回裏、1アウト一、二塁のチャンスを作ると、8番・橋本 大豊レフト前ヒットと相手のエラーで2点を返すと1番・齋藤 誠賢がセンター前ヒットを打ち、3-3と同点に追いつきます。

國學院久我山 齋藤 誠賢(國學院久我山の1番・齋藤)

國學院久我山の流れはこれでは終わりませんでした。

3回裏、5番・下川邊のレフトフェンス直撃の2ベースと6番・吉川 侑杜のライト前ヒットで1アウト一、三塁のチャンスを作ると、7番・大野 良太のファーストゴロの間に三塁ランナーが生還し、3-4と逆転に成功します!

國學院久我山 吉川 侑杜(國學院久我山の6番・吉川)

さらに、4回裏には、2番・木津 寿哉スクイズなどで2点を追加するなど、序盤と中盤で着実に得点を重ねた久我山。

投げては、渡邊松本 宗二郎松本 慎之介成田 陸の継投で逃げ切り、7-4で國學院久我山が勝利し、準決勝に進出しました!

國學院久我山 成田 陸(國學院久我山・成田。投打共にチームを支えます。)
帝京 高橋 蒼人(帝京のエース・高橋。1年生ながら140km代を投げ込みます。)



東海大菅生ブロック

最後は、東海大菅生ブロックです。

こちらもトーナメント表を見ていきます。

東海大菅生 トーナメント表(引用:一般財団法人 東京都高等学校野球連盟)

引用先:https://www.tokyo-hbf.com/schedule.php 一般財団法人 東京都高等学校野球連盟

このブロックでベスト4に進出したのは、第三シードの日大三。ベスト8まで進出したのは、第一シードの東海大菅生でした。

日大三は3回戦で、ノーシードで同じ西東京の八王子と対戦。

八王子創価、国士館と西東京の強豪に勝利して3回戦まで進出しました。

日大三は初回、先頭の大川 智也の右中間への2ベースを皮切りに、ワイルドピッチで先制。

6回まで1-0と拮抗した展開でしたが、7回に日大三が一挙5点を奪い、試合を決定づけました。7-0で日大三が勝利しました!

東海大菅生は3回戦で、ノーシードの堀越と対戦。

東海大菅生は初回に、鈴木 悠平のタイムリー3ベースなどでいきなり4点を先制。

この日の菅生打線は6回14安打9得点と堀越を圧倒し、7回コールド・9-2で東海大菅生が処理しました!

このような結果により、準々決勝の対戦カードは、日大三vs東海大菅生に。

昨秋の東京都大会の決勝と同じ対戦カードとなり、この時は6-1で東海大菅生が勝利しました。これにより、東海大菅生は選抜に出場しましたが、日大三は出場を逃しました。

このような経緯もあり、因縁の対決となった今試合は打撃戦になりました。

1回裏、日大三の先頭・大川東海大菅生の先発・日當 直喜からライトへホームランを打ち、日大三が先制します。

日本大学第三高等学校 大川 智矢(ホームランを放った日大三・大川)

3回表、東海大菅生の7番・金谷 竜汰日大三の先発・矢後 和也からセンター前ヒットを打つと、このあと相手のエラーが2つ絡み、2-1と東海大菅生が逆転します。

逆転された日大三中盤に打線が繋がります。

5回裏、2アウトから1番・大川がデッドボールで出塁すると、2番・藤巻 一洸の左中間を破る2ベースですかさず同点に追いつきます。

さらに、一、二塁となったところで、4番・浅倉 大聖のセンターオーバーの3ベースで二者が生還し、2-4と再び日大三が逆転に成功します。

日大三 浅倉 大聖(日大三の4番・浅倉)

このあと、7回終了時で3-7と日大三が4点を勝ち越し、圧倒的に有利かと思われましたが、東海大菅生が夏の王者の意地を見せます。

8回表、5番・酒井 成真の3ランホームランで1点差に迫ると、9回表には1アウト満塁と一打逆転のチャンスを作ります。

東海大菅生 酒井 成真(東海大菅生・酒井)

この場面で、3番・鈴木 悠平ライトへきっちりと犠牲フライを打ち、7-7と同点に追いつきます!

東海大菅生 鈴木 悠平(東海大菅生・鈴木 悠平)

4点差を追いつかれた日大三はその裏、先頭の5番・川崎 広翔フォアボールで出塁すると、送りバントとワイルドピッチで1アウト三塁とサヨナラのチャンスを作ります。

ここで、途中出場ながらここまで2安打村上 太一に打席が回り、4球目をセンター前に弾き返し、サヨナラ!

日本大学第三高等学校が東海大学菅生高等学校に勝った瞬間

8-7で日大三が勝利し、準決勝に進出しました!

東海大菅生vs日大三 スコアボード



準決勝・決勝

これらの結果により、二松学舎大付属関東第一國學院久我山日大三ベスト4に進出しました。

では、トーナメント表を見ていきましょう。

2021年秋季東京都高校野球大会 トーナメント表(引用:一般財団法人 東京都高等学校野球連盟)

引用先:https://www.tokyo-hbf.com/schedule.php 一般財団法人 東京都高等学校野球連盟

優勝は國學院久我山準優勝は二松学舎大付属という結果になりました!

それでは、準決勝・決勝を振り返っていきましょう。

準決勝① 二松学舎大付属vs関東第一

準決勝第一試合は、東東京対決となった二松学舎大付属vs関東第一

夏の東東京大会決勝と同じ対戦カードでもあり、近年の東東京の二大巨頭と言ってもおかしくはありません。

そんな、東東京を代表する両校の対決は、二松学舎は布施 東海、関東第一は桝川 颯太と、両校共に左腕を先発に持ってきました。

序盤はお互い得点を許さない状況が続いていましたが、中盤に試合が動きます。

4回裏の二松学舎の攻撃、1アウトランナー無しの場面で、3番・親富祖 凪人がレフトへホームランを叩き込み、0-1と二松学舎が先制に成功します!

しかし、直後の5回表関東第一は俊足の柳瀬 冬和フォアボールで出塁すると、3番・富岡 大阿の左中間への2ベースで、一塁ランナーの柳瀬が一気にホームに生還し、1-1とすぐに同点に追いつきます!

6回まで1-1と拮抗した試合展開でしたが、7回に均衡が破られます。

7回裏1アウト満塁のチャンスで、9番・布施の代打で打席に入った岩崎 遥斗がセンター前に弾き返し、1-2と勝ち越しに成功します!

このあと、ワイルドピッチでさらに1点を追加し7回終了時点で1-3とします。

さらに8回裏1アウト一、三塁の場面で8回からマウンドに上がっている1年生の5番・大矢 青葉の打球が前進守備のサードを強襲し、1-4と3点差とします!

二松学舎大付属 大矢 青葉(二松学舎・大矢。8回からマウンドに。)

このあと、小林 幸男押切 康太郎にもタイムリーヒットが生まれ、勝負あり。

6ー1で二松学舎大付属が関東第一に勝利し、決勝戦に進出しました!

関東第一 成井 颯(関東第一の背番号1・成井 颯)
二松学舎大付属高等学校



準決勝② 國學院久我山vs日大三

準決勝第二試合は、西東京対決となった國學院久我山vs日大三

夏の準決勝と同じ対戦カードでもあり、夏は國學院久我山が勝利しました。

日大三にとっては、夏の借りを返すチャンスでもある今試合。日大三はエースの矢後 和也、國學院久我山は背番号19左腕の渡邊 建伸が先発としてマウンドに上がります。

日大三 矢後 和也(日大三・矢後)
牽制する 國學院久我山 渡邊 建伸(牽制する國學院久我山・渡邊)

初回にいきなり試合が動きます。

國學院久我山1回表2アウト二、三塁と先制のチャンスを作ると、5番・下川邊 隼人が高めに浮いた変化球を捉え、三遊間を破るレフト前ヒット。2点を先制します!

國學院久我山 下川邊 隼人(國學院久我山・下川邊)

日大三その裏、フォアボールと相手のエラーで0アウト二、三塁とチャンスを作ると、3番・富塚 隼介がライトへ犠牲フライを放ち、ノーヒットで1点を返します。

日大三 富塚 隼介(日大三の3番・富塚)

なおも二塁にランナーを置いていましたが、同点に追いつくことはできませんでした。

1点差に迫られた國學院久我山2回表1アウト二、三塁の場面で、1番・齋藤 誠賢がセカンド強襲のヒットを打ち、1点を追加。さらに、木津 寿哉セーフティースクイズ上田 太陽センター前ヒット5-1と4点差に突き放します。

さらに4回表にも3点を追加され、8-1とされた日大三4回裏、先頭の4番・浅倉 大聖がチーム初ヒットとなるホームランを放ち、8-2とします。

しかし5回表國學院久我山1アウト一、三塁の場面で、1番・齋藤の左中間を破る3ベースで10-2とすると、相手のエラーで11-25番・下川邊のレフト線への2ベースで13-26番・吉川 侑杜のセンター前ヒットで14-2とし、5回コールドが成立する12点差まで突き放しました。

日大三その裏に、犠牲フライで1点を返しましたが、反撃はここまで。

14-3(5回コールド)で國學院久我山が日大三に勝利し、二松学舎大付属との決勝戦に進出しました!

日大三 安田 虎汰郎(2回途中からマウンドに上がった日大三・安田 虎汰郎)
日大三 小倉 全由 三木 有造(日大三の小倉 全由監督と三木 有造助監督)
國學院久我山vs日大三 スコアボード



決勝戦 二松学舎大付属vs國學院久我山

先発投手は、二松学舎は布施國學院久我山は渡邊と、両校共に前日の準決勝と同じ先発投手で試合が始まりました。

二松学舎大付属 布施 東海(二松学舎・布施)
國學院久我山 渡邊 建伸(國學院久我山・渡邊)

先制したのは二松学舎でした。

3回表、先頭の8番・菊池 真伍センター前にヒットを放つと1番・藤岡 良祐センター前にヒットを放ち、1アウト一、三塁と先制のチャンスを作ると、2番・柴田 壮太郎が逆方向へライト前ヒットを放ち、先制に成功します。1-0

先制された國學院久我山は、4回から左腕で國學院久我山中学出身の松本 慎之介をマウンドに送ります。

しかし、二松学舎は攻撃の手を緩めません。

4回表、先頭の4番・瀬谷 大夢フォアボールで出塁すると、6番・小林がライトオーバーに3ベースを放ち、1点を追加2-0と2点差とします

國學院久我山も、7イニング中6イニングは得点圏までランナーを進めているものの、布施カーブを交えた粘り強い投球の前に、ホームを踏むことが出来ません。

チャンスを活かせていないと、相手に得点を許すことになるのが野球の流れです。

8回表二松学舎は1アウトから4番・瀬谷ライトへ3ベースを放つと、5番・大矢フォアボールを選び、1アウト一、三塁と追加点のチャンスを作ります。

ここで、6番・小林がこの日2打点目となるレフト前ヒットを放ち、3-0と貴重な追加点をあげました。

3点差とされ状況がより厳しくなった國學院久我山ですが、ようやく得点をあげます。

8回裏、先頭の4番・成田 陸初球をレフトへ2ベースを放つなど、1アウト三塁とすると、6番・吉川がしっかりとサードに転がし、三塁ランナーが生還。3-1と遂に得点をあげます。

さらに9回裏、先頭打者はショートゴロに倒れますが、代打の1年生・鈴木 勇司逆方向のレフトへ上手くヒットを放つと、パスボールとフォアボールで一、二塁とすると、2番・木津逆方向へレフト前ヒットを放ち1アウト満塁一打同点のチャンスを作ります!

國學院久我山 鈴木 勇司(代打ヒットを放った國學院久我山・鈴木)

ここで、キャプテンの3番・上田に打席が回ってきましたが、初球のカーブを打ち、やや浅いセンターフライとなってしまい、三塁ランナーも帰ってくることが出来ず、2アウトとなってしまいます。

そして、8回にヒットを打った4番・成田が緊迫した状況の中、打席に入ります。

二松学舎布施-押切バッテリーはまたも初球にカーブを選択しました。これを成田ライト方向へ大きく放ち、ライトが追いつき、グラブで弾きました

グラブで弾いた後、一時は捕球したかと思われましたが、その前にライトフェンスに当たっていたため、インプレー扱いとなりフェア。

2アウトだった為、ランナーは打った瞬間に一斉にスタートしていました。結果走者一掃のタイムリーヒットとなって、3点が入り、大逆転サヨナラ勝利。

國學院大學久我山高等学校 サヨナラ 優勝
國學院久我山 尾崎 直輝監督サヨナラ勝ちを決めて、喜ぶ尾崎 直輝監督(左から2番目)たち

4-3(9回サヨナラ)で國學院久我山が二松学舎大付属に勝利し、37年ぶり3回目の優勝を果たしました!

二松学舎大付属vs國學院久我山 スコアボード


総括

まず、取り上げたいのが日大三のベスト4入りです。

前チームの主力だった宇山 翼星 憂芽など、3年生がごっそり抜けた新チームでの始動で、さらに、夏は東京都大会・準決勝まで勝ち進んでおり、短い期間でどれだけチームが完成されているか不透明でした。

しかし、大会が始まってみれば1、2回戦をコールドで突破すると、3回戦では創価、国士館と、西東京の強豪校に連勝して勝ち上がってきた八王子に7-0で大勝してみせました。

そして、今夏に優勝を果たし、昨秋には決勝で敗れている東海大菅生を相手に接戦を演じ、8-7のサヨナラで勝利し、ベスト4に進出しました。

準決勝では敗れてしまったものの、エースの矢後3番、4番を打つ富塚浅倉といった、新チームの主力の開花は、春・夏に向けての大きな好材料になってくるのではないかと思います!

日大三 矢後 和也(日大三のエース・矢後 和也)

一方、その日大三に敗れ、準々決勝で敗退した東海大菅生

鈴木 泰成福原 聖矢小池 祐吏といった、昨秋の東京及び夏の西東京を制した前チームの主力が多く残り今秋も優勝候補の一角に入っており、1、2、3回戦までは全てコールドで勝ち上がってきました。

しかし、準々決勝では日大三と打撃戦を演じての敗退となってしまいました。

例年、失点数の少ない東海大菅生にとって8失点は珍しい光景ではありますが、怪我の影響で夏は登板しなかった鈴木 泰成投手での登板経験は少ない多井 耶雲、さらには1年生の日當島袋 俐輝といった新戦力に秋で経験を積ませたことはとてもプラスであり、春・夏には再び、投手王国の姿を見せてくれるのではないかと期待します!

東海大菅生 日當 直喜(東海大菅生の1年生・日當 直喜)

そして、夏の甲子園に出場し、新チームでの準備期間が短かったにも関わらず準優勝に輝いたのが二松学舎大付属です。

前チームでも主力だった投手の布施や野手の親富祖瀬谷を中心に、点を取れる場面は取り切り、守るべき点は守るという、強者の戦い方ができたのではないかと思います。

また、柴田 壮太郎大矢押切といったレギュラーの座に座る1年生も多く1年後はもちろんですが、2年後までもが楽しみなチームとなっています!

二松学舎大付属 柴田 壮太郎(二松学舎大付属の1年生・柴田 壮太郎)

そんな二松学舎に決勝戦でサヨナラ勝利を収め、優勝を果たしたのが國學院久我山です。

こちらも「打」では、齋藤下川邊上田といった前チームの主力が残りましたが、「投」では、前チームの絶対的エース髙橋が抜け、さらに、背番号1桃井 善亘も今大会で1試合も登板しないなど、若干不安はあったのではないかと思います。

しかし、渡邊松本 宗二郎松本 慎之介4番を打つ成田4投手を継投で回し二松学舎や日大三、帝京といった強豪相手に、毎試合4失点以内で抑えてきました!

準決勝の日大三戦5回コールドで圧倒した打線は、齋藤、成田、下川邊を中心に、一度打線に火が着いたら止まりません。

是非、選抜でも打線を爆発させ、上位を目指して欲しいです!

國學院大學久我山 松本 慎之介(國學院久我山・松本 慎之介)

最後に取り上げる高校は、都立狛江です。

今夏の西東京大会では、5回戦で強豪・八王子を倒してベスト8に進出し「狛江旋風」を巻き起こしました!

今大会では、3回戦で同じく夏の西東京大会でベスト8に進出した明大中野八王子と対戦し、延長10回を制し、6-5でサヨナラ勝利準々決勝の二松学舎大付属戦は2-4で敗れたものの、先制するなどし、今大会準優勝相手に実力的には遜色のない戦いをしてみせました!

そして今回、都立狛江は東京都の21世紀枠推薦校に選出されました。

まず、12月10日(金)に都立狛江を含めた関東・東京地区の8校から選出されなければなりませんが、東京高校野球ファンとしては是非、甲子園で都立狛江を観たいです!

都立狛江 山﨑 優(都立狛江の4番でエースの山﨑 優。今後の活躍にも期待です。

 

今回はこの辺で失礼しますm(__)m