高校野球

2021年全国高等学校野球選手権西東京大会 展望②(八王子ブロック)





こんにちは!一般ぱんだです!

前回の記事では、2021年全国高等学校野球選手権西東京大会 展望①で日大三~明大中野八王子ブロックを紹介していきましたが、今回は西東京大会の展望2回目、八王子ブロックの展望を予想していきたいと思います!

組合せ

それでは、組合せを見ていきましょう。

2021年 西東京大会 八王子ブロック(引用:東京都高等学校野球連盟)

引用先:https://www.tokyo-hbf.com/schedule.php 一般財団法人 東京都高等学校野球連盟

昨春の都大会でベスト8に進出した第3シードの八王子、ベスト16に進出した第4シードの日野日大鶴ケ丘を中心に展開していくブロックになりそうです!

西東京屈指の総合力 八王子

まず初めに紹介するのは、第3シードの八王子です!

昨秋と今春の都大会共に準々決勝まで進出し、ベスト8に輝きました!

そのベスト8に輝いた八王子の注目選手は、191センチ左腕投手の羽田 慎之介です!

1年秋からベンチ入りしていたものの、登板機会がなく、昨秋の大会が公式戦初登板となりました。

富士森との本戦・1回戦では、8回3失点、10奪三振、2018、2019年と2年連続で秋の都大会を制した国士館との2回戦では、8回1失点、1四死球と好投しました。

さらに、強豪・日大鶴ケ丘との3回戦では、9回1失点、10奪三振の力投を見せ、ベスト8進出に大きく貢献しました!

しかし、この大会が公式戦初登板と経験値が浅く、強豪との戦いで全力投球をしてきた羽田にとっては、体の負担が大きくのしかかり、左ヒジの骨膜炎を発症し、準々決勝の登板を回避しました。

エース・羽田の登板回避が響いたのか、関東第一との準々決勝は、0-7の7回コールドで負けてしまいました。

この体の不調もあり、冬はほぼボールを握らず、体づくりに充てました。

そして、迎えた春の大会。秋のように体を壊し、夏大会を迎えられないという事態を避ける為、7~8割の力で、スライダーとカットボールを封印し、変化球はチェンジアップのみという条件で、安藤 徳明監督は登板機会を与えました。

1回戦の小平西戦では、9-1の大量リードで迎えた7回表に登板すると、自己最速を2キロ更新する146キロを出すなど、相手打者に反撃の余地を与えず、三者連続三振に抑え、7回コールドで試合を締めました。

さらに、3回戦の専大附属戦では、10-0の大量リードで迎えた6回裏に登板すると、1つの四球を与えましたが、最速149キロを更新し、相手打線を抑え、6回コールドで試合を締めました。

準々決勝の東海大菅生戦では、先発させる予定でしたが、悪天候ということもあり、登板を回避させました。

結果は、東海大菅生の櫻井 海理、鈴木 泰成の2投手を前に無得点に終わり、0-5で負け、準決勝進出とはなりませんでした。

結果、羽田は今春の大会では、2イニングのみの登板となりましたが、最速140キロ超えの2年生右腕の星野 翔太や変化球の制球が良い3年生左腕の舘野 智靖、ストレートとフォークで相手打者を抑える3年生右腕の渡邉 凛之介と言った羽田以外の投手陣の経験値が上がり、層が厚くなりました。

打線も、1番を務める安藤監督の次男の安藤 健は出塁率が高く、クリーンアップを務める奥 順哉落合 俊介簑原 崇太は勝負強いなど、春大会の1~3回戦はコールドで勝ち上がり、機能しています。

今大会のキーマンでもある羽田が100%の力を出し切れるのかは、不明です。

しかし、仮に羽田が万全の状態ではなくても、投打共に補える総合力がついてきたのも確かです。

西東京屈指の総合力を生かし、5年ぶりの甲子園出場を目指します!

都立の雄 日野

続いて紹介するのは、第4シードの都立日野です!

昨秋と今春の都大会共に3回戦まで進出し、ベスト16に輝きました!

昨秋の3回戦、東東京の強豪・関東第一を相手に1-4と惜敗し、春・夏に向けて可能性を見出しましたが、コロナ禍で冬は2か月ほど全体練習ができず、個別での練習が続いた日々もありました。

そんな中、迎えた今春の大会。

1回戦の立正大立正戦は、エース・木下 孔晴の好投もあり、3-0の完封勝ち。

2回戦の東亜学園戦は、初回に3点を取られる苦しい展開も、徐々に追い上げ9回に同点に追いつき、延長タイブレークを制し、10回タイブレーク、6-5のサヨナラ勝ちを収めました!

東東京の実力校を立て続けに倒した日野は3回戦に、西東京のライバル校・明大中野八王子を迎えます。

先攻の日野は、6回表までに初回の島 叡司のタイムリーヒットなどで4点をリードしていましたが、6回裏に3本のヒット、2四死球、さらに、冬に全体練習が出来なかった影響が出てきたのか、2つのエラーを犯してしまい、一挙に5点を奪われ、4-6で敗れてしまいました。(日野vs明大中野八王子の観戦レポートはこちら→日野vs明大中野八王子 観戦レポ

日野 木下 孔晴日野 木下 孔晴
日野 木下 孔晴日野 木下 孔晴

敗れはしたものの、1番・樋口 恵斗や4番・長町 真生、9番・小山 雄大のタイムリーヒットなどで明大中野八王子を上回る11本のヒットを打ち、ピッチャー・木下も6失点はしましたが、8回まで完投するなど、投打共に、夏に向けて大きな希望を見出しました!

 

西東京のシード校では雄一の都立校である日野。

ゴールデンウィークの遠征が中止になるなど、私立に比べ、思うような活動が出来ていませんが、それでも都立の意地を見せ、悲願の甲子園初出場を目指します!

経験を糧に 日大鶴ケ丘

最後に紹介するのは、第4シードの日大鶴ケ丘です!

昨秋・今春の大会共に、3回戦まで進出し、ベスト16に輝きました!

今春の大会の目標は、「夏のシード権獲得」。

1回戦の東洋戦では、182センチの長身から角度のあるボールを投げ下ろすエース左腕・山本 輝大が試合を作ると、打線は4回表に5番・木村 颯介のソロホームランで勝ち越すと、その後は打線が爆発し、結果、14-2の6回コールドで勝利しました。

2回戦の相手は、西東京のライバル校・早大学院。

打線は5回まで無得点、さらに、5回表に早大学院の好打者、田村 康介にソロホームランを打たれるなど、6回表まで0-1とリードを許します。

しかし6回裏、満塁の場面での、5番・木村の走者一掃のタイムリー3ベースヒットなどで、一挙6得点を奪い、さらに、8回裏に2点を追加し、8-1の8回コールドで勝利しました。

この結果、ベスト16に進出し、目標である「夏のシード権獲得」を達成しました!

目標達成した日大鶴ケ丘の3回戦の対戦相手は、日大三。

2018年の西東京大会決勝でサヨナラ負けをし甲子園への夢が断たれた、まさにライバル校であり因縁の相手です。

そんな、日大鶴ケ丘はエースの山本を温存し、2年生左腕の河野 集を先発させます。

日大鶴ヶ丘 河野 集日大鶴ヶ丘 河野 集
日大鶴ヶ丘 河野 集日大鶴ヶ丘 河野 集

3回に一挙3点を奪われてしまいますが、強打の日大三を相手に、8回4失点6安打と試合を作りました。

打線は、4番・黒須 真太朗のライトフェンス直撃の3ベースヒットなどで7安打を記録しましたが、2得点に終わり、2-4と惜しくも敗戦しました。(日大鶴ケ丘vs日大三の観戦レポートはこちら→日大鶴ヶ丘vs日大三 観戦レポ

しかし、萩生田 博美監督に悲壮感は無く、むしろ「チームとしても色んな選手を経験させることができました」と前向きに捉えています。

投打共に経験値を上げ、力をつけてきた選手たち。

その経験を糧に、2018年以来の決勝進出、そして、その決勝で勝利し、2014年以来の甲子園出場を目指します!

八王子ブロック まとめ

このブロックは、プロ注目投手の羽田を擁し、総合力も高い八王子がベスト4筆頭候補になってくると思います。

ですが、その八王子の大黒柱の羽田が夏にどこまで万全の状態で迎えられるかによっても左右してくるので、未知数な部分もあります。

ただし、春の大会では羽田を温存させて、ベスト8まで進出できたことから、序盤戦で簡単に負けるということはあまり考えられないです。

ですが、5回戦に進むと、上野 竜輝伊藤 智哉の二枚看板投手を擁する都立八王子北との対戦が予想され、難しい試合になることが予想されます。

そして、その八王子を追従するのが、第4シードの日野日大鶴ケ丘になると思います。

先ほども紹介した通り、この2校は投打共に戦力が揃っており、準々決勝で八王子と対戦しても、勝つ可能性が十分にあるチームです。

ですが、その準々決勝に行く前に、両校共に簡単ではない相手が続いていきます。

日野は4回戦で、昨夏の西東京大会でベスト8まで進出した世田谷学園と対戦する可能性があります。

ストレートと変化球を上手くコントロールする右横手投げのエース・建守 伯は簡単に打てそうにもなく、苦戦が強いられそうです。

一方、日大鶴ケ丘の方も、難しい試合が続きそうです。

初戦となる3回戦では、昨秋のブロック予選1回戦で八王子に1-2と善戦した都立町田、こちらも昨秋のブロック予選1回戦で東東京の強豪・帝京相手に9回2失点と好投した眞野 文太を擁する聖パウロ学園、ここ最近の夏大会では自分たちよりも実力のある高校を撃破してきている聖徳学園の勝者と戦うことになり、どこが勝ち上がってきても、初戦としては難しい相手になってくるでしょう。

さらに、4回戦では、昨秋のブロック決勝戦で八王子に1-3と惜しくも敗れた昭和一学園が相手になる可能性があり、こちらも難しい試合になることが予想されます。

そして、日野と日大鶴ケ丘共に、5回戦で両校が対戦する可能性があり、もし対戦することになったら、激戦になるのは間違いなさそうです。

このブロックのベスト4筆候補は八王子ですが、昨秋の本戦3回戦で苦汁をなめた日大鶴ケ丘をはじめ、八王子に因縁のある高校も多く、「打倒・八王子」を掲げ勝利を目指すチームが、このブロックを激戦区にしていくことが予想(期待)されます!

 

今回はこの辺で失礼しますm(__)m

参考文献:大隈覚弘(発行人)「月刊高校野球CHARGE ! 2021年春季東京都高等学校野球大会特別号」,株式会社朝日メディアネットワーク,2021年6月16日

岡本朋祐(編集長)「週刊ベースボール別冊立夏号 第103回全国高等学校野球選手権大会 東・西東京大会展望号」,ベースボール・マガジン社,2021年6月28日

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