高校野球

2021年全国高等学校野球選手権西東京大会 展望③(東海大菅生ブロック)

西東京大会展望③ 東海大菅生ブロック





こんにちは!一般ぱんだです!

前回の記事では、2021年全国高等学校野球選手権西東京大会 展望②(八王子ブロック)にて、西東京大会の八王子ブロックに展望を予想していきました。

今回は西東京大会展望の最終回、東海大菅生ブロックの展望を予想していきたいと思います!

組合せ

それでは、組合せを見ていきましょう。

2021年全国高等学校野球選手権西東京大会 東海大菅生ブロック(引用:東京都高等学校野球連盟)

引用先:https://www.tokyo-hbf.com/schedule.php 一般財団法人 東京都高等学校野球連盟

第2シードの東海大菅生が中心にはなりそうですが、一際目を引くのが、その上の国士舘です。

ノーシードながら、2018、2019年の秋季都大会2年連続優勝を成し遂げた国士舘。

東海大菅生の初戦が、国士舘の可能性が高く、東海大菅生にとっては、初戦の相手としては非常にやりづらい相手になることは間違いないでしょう。

それ以外にも第4シードの日本学園、専大付属、ノーシードの早大学院都立片倉など、強豪·実力校が揃います!

優勝候補筆頭 東海大菅生

まず最初に紹介するのは、第2シードの東海大菅生です!

昨秋の都大会では見事優勝し、出場権を得たセンバツでもベスト8に輝きました!

また、今春の都大会でも、センバツを戦い、準備期間等が少なかったにも関わらず、小山台や八王子を倒し、ベスト4まで進出しました!(準決勝では、関東第一に1-4で負け)

(春季都大会の小山台戦と関東第一戦は私も現地観戦し、観戦レポートもありますので、是非ご覧ください!)

東海大菅生vs小山台 観戦レポ東海大菅生vs関東第一 観戦レポ

その東海大菅生の強さは、総合力の高さにあります。

外野手は、3年生の主将・榮 塁唯千田 光一郎2年生の鈴木 悠平はセンバツでも勝利に貢献する活躍をしており、特に、千田と鈴木は1回戦の聖カタリナ戦でホームランを放っています!

東海大菅生 榮 塁唯東海大菅生 榮 塁唯
東海大菅生 千田 光一郎東海大菅生 千田 光一郎

さらに、昨秋の都大会で4試合に出場した沼澤 大翔センバツで代打出場し、打撃の良い酒井 成真と言ったサブ組も控えており、練習試合などでの成績次第では、サブ組がスタメンに入ることも十分可能性があります。

内野手はさらに、競争が激化していきそうです。

春の都大会では、多井 耶雲小山 淩暉堀町 沖永が主にスタメン起用されていましたが、センバツまではスタメンとして出場することが多かった小池 祐吏橋本 唯塔山田 聖和や、岩井 大和岩田 一真、さらに、春大会ベンチ外の金谷 竜汰と言った新戦力も控えており、誰がスタメンに連ねるか非常に予想しづらいです。

東海大菅生 堀町 沖永東海大菅生 堀町 沖永
東海大菅生 小池 祐吏東海大菅生 小池 祐吏

特に、多井は秋大会はベンチ外でしたが、センバツでのベンチ入りを果たした上に、2回戦の京都国際戦で代打逆転サヨナラヒットを打ち、春大会でスタメンに起用されることが多くなったことから、どの選手が夏に芽が出てくるのか、非常に楽しみでもあります!

投手も楽しみなメンバーが揃っています!

センバツでも2試合に先発登板、春大会でも多く先発登板した2年生の鈴木 泰成を筆頭に、櫻井 海里松永 大輝の3年生左腕がチームを引っ張ります!

東海大菅生 鈴木泰成東海大菅生 鈴木 泰成
東海大菅生 櫻井 海里東海大菅生 櫻井 海里

さらに、秋の都大会でエースとしてチームを引っ張った本田 峻也もいます。

本田は、最速143kmのストレートとスライダーを交えて相手打者を抑え、秋の都大会優勝に大きく貢献しましたが、センバツ前に肩の不安を抱え、先発した準々決勝の中京大中京戦では、5回6失点と、自分の投球が出来ずに終わってしまいました。

そこで、春大会は登板させず、肩の調子を戻すことに専念させ、自ら登板を直訴した5月下旬の練習試合まで登板させませんでした。

その結果、6月6日に行われた練習試合、東海大甲府戦では、7回4安打2四死球5三振無失点と好投し、復活の兆しを見せました!「東海大菅生・本田、復調アピール」(サンスポ)

キャッチャーは、本田がU15日本代表でもバッテリーを組んでた福原 聖也が守りではもちろんですが、定評のある打撃でもチームを引っ張ります!

エースが復調し、層が厚くなった投手陣と、競争がさらに激化しそうな野手陣でチーム力をアップさせた東海大菅生。

その、東京屈指のチーム力を生かし、西東京制覇はもちろんですが、甲子園初優勝も目指します!

ノーシードからの大逆転を 国士館

続いて紹介するのは、国士館です!

2018、2019の秋季都大会を制し、2020年に甲子園で行われた交流試合では、福島県の21世紀枠・磐城に4-3で勝つなど、「春の国士館」の異名らしい戦績を残していました!

しかし、昨秋の都大会では、プロ注目の大型左腕・羽田 慎之介を擁する八王子に対し、1-2で負け2回戦敗退、さらに、今春の都大会でも、同じく西東京の強豪・明大中野八王子に対し、1-8と8回コールド負けを喫し、1回戦敗退。夏のシード権を得ることすら出来ませんでした。

このままでは終われない国士館は、夏に集大成を見せ、1回戦からの甲子園出場を目指します!

その国士館の「打」においての注目選手は、清水 武蔵です!

1年時から主軸を打っており、どのタイプのピッチャーからもヒットを量産できる万能型。

万能なのは打撃だけではなく、キャッチャーも守れれば、ショートも守れるという、打撃でも守備でも万能型です!

さらに、主将で4番を打つ折田 大和、小技が上手い市川 旭らも主軸として、「打」を引っ張ります!

「投」では、130キロ後半のストレートとキレの良いスライダーを投げ分ける右腕・野村 楓、140キロ近いストレートとカーブとチェンジアップを投げ分ける左腕・常盤 育弘、低めの変化球を中心に打ち取っていく鈴木 駿之介らが投手陣を引っ張ります!

春の都大会1回戦、明大中野八王子戦では1点しか取れず、コールド負けした国士館。

課題の打撃力を清水を中心に向上させ、西東京大会を制するには、3回戦に東海大菅生が待っています。

簡単な相手ではないどころか、今大会で一番勝つのが難しい相手になるかもしれません。

しかし、様々なタイプのいる投手陣に加え、課題であった打撃力を向上させることが出来れば、東海大菅生相手に勝つことも十分可能です。

今大会最大のライバル・東海大菅生に勝ち、そのままの勢いも生かし、ノーシードからの甲子園出場を目指します!

ダークホース 日本学園

続いて紹介するのは、第4シードの日本学園です!

2018~2020年の夏大会と、3年連続で3回戦敗退となってしまいました。

しかし、昨秋の都大会では、ブロック決勝戦で東東京の強豪・日体大荏原に対し、9回にホームスチールを決め(正確には、ピッチャーが振りかぶっている最中に慌ててホームへ投げた為、ボーク)、2-1で勝利し、本戦出場を決め、さらに、1回戦では立正大立正、2回戦では東亜学園と、東東京の実力校を次々と倒し、ベスト16進出を果たしました!

さらに、この流れは今春の都大会でも継続されました。

1回戦では、甲子園優勝経験もある伝統校・帝京に5-1で勝利、2回戦も、桑田真澄と清原和博のKKコンビ擁するPL学園に勝利し、センバツ優勝を果たしたこともある岩倉に10-7で勝利し、秋と同様に東東京の実力校を倒し、ベスト16進出を2季連続で果たしました!

この結果、夏の第4シード権を得ることが出来ました!

投手陣は、帝京打線を9回5安打1失点に抑えた技巧派左腕のエース・浅井 颯斗、右腕の山田 将大、左腕の岩村 匡太を中心に、相手打線を打ち取っていきます!

打撃では、しぶといバッティングをする3番・木村 佳暉、シャープで力強いバッティングをする4番・澤田 夕輝、勝負強いバッティングをする5番・長沼 海音のクリーンアップが得点を重ねていきます!

秋・春では東東京の実力校を倒し、夏のシード権を得た日本学園。

今大会では、西東京の強豪・実力校を次々と倒し、初の甲子園出場を目指します!

「志」を胸に 専大附属

続いて紹介するのも、同じく第4シードの専大附属です!

昨秋の都大会では、共栄学園との1回戦において延長13回タイブレークを戦った末に、5-7で負け、1回戦敗退となってしまいました。

さらに、不運が続き、コロナの影響で、昨年12月から約3ヶ月間、全体練習が休止となってしまいました。

しかし、選手たちは気を抜くことなく、主将の角囿 拓海を中心に、素振りやシャドウピッチングの動画を録って、LINEで選手同士がチェックし合ったりしました。

岩渕 一隆監督も、「志が高ければ、自分たちで考えてやるだろう」ということで、練習メニューは選手たちに任せていました。

この、選手主体の個人練習が功を制しました。

迎えた今春の都大会の1回戦。相手は、東東京の実力校・東京実業。

8回表まで4点差のビハインドを背負っていましたが、その裏に一挙6点を奪い、そのまま逃げ切り、6-5で勝利しました!

さらに、2回戦。今度の相手は、専大附属と同じ西東京のライバル校で昨秋の都大会ベスト16の桜美林。

この試合も、サイドスローエース右腕の櫻井 誠大が先発し、試合を作っていきますが、5回までに0-2と2点のビハインドを背負う苦しい展開に。

しかし6回表、2アウトから満塁のチャンスを作ると、6番・星川 未来のタイムリーと押し出しで2-2の同点に追いつきます。

その裏に1点を勝ち越されてしまいますが、7回表に、2番・嘉山 健斗のタイムリーなどで3点を奪い、5-3と再び勝ち越しに成功しました!

結果、6-4で勝利し、ベスト16に進出し夏のシード権を獲得しました!

岩渕監督は、「称賛に値する」とコロナ禍で全体練習が出来なかった中でも、ベスト16に進出し、シード権を獲得した選手たちを褒め称えました。

投手陣では、エースの櫻井を筆頭に、横手投げの齋藤 遙仁と角囿が控え、どうのような継投策をしていくのかが注目です。

打撃陣では、クリーンアップを担う工藤 一翔渡邉 篤生佐藤 翼が中心となり、苦しい展開でも、得点を重ねていきます。

「志」が高かったからこそ、個人練習でもここまで勝ち進むことが出来た専大附属。

選手たちが目標にしている甲子園出場を、この夏も高い「志」を胸に目指します!

東海大菅生ブロック まとめ

このブロックのベスト4筆頭候補は、東海大菅生でしょう。

ベスト4候補どころか、西東京大会優勝候補、さらに、甲子園優勝をも目指せる程の実力と実績を持ち合わせています!

しかし、その東海大菅生が初戦に当たる可能性があるのが、国士館です。

11日(日)に行われた調布北との1回戦では、6回コールド・18-0と相手を圧倒し、盤石の強さを見せました。

さらに、これは国士館がやってしまったことですが、2018年の秋に東京都大会を制し、10年ぶりのセンバツに出場した後の2019年の夏、初戦に強豪・日野を迎えましたが、4-5で負け、初戦敗退となってしまいました。

つまり、今大会の東海大菅生は6年ぶりのセンバツ出場を果たした後の夏、初戦に強豪の国士館を迎えるという、偶然にも、2年前の国士館と似たようなシチュエーションとなりました。

国士舘が13日(火)に芦花に勝利すれば、実現するこの組み合わせ。

正直、3回戦には勿体ない組み合わせではありますが、この試合に勝てれば、上位進出に向け勢いづけられるのではないでしょうか。

しかし、16日に行われる予定のこの試合に勝っても、5日後に角田 樹一希を擁する片倉、その3日後に田村 康介を擁する早大学院と東京屈指のスラッガーを擁する両校と当たる可能性があるなど、いずれにしても消耗戦になる可能性が高く、ベンチとしては、選手の起用方法で工夫が求められるのではないかと思います。

日本学園専大附属のブロックは、5回戦でそのシード校対決が実現しそうですが、昨秋の都大会では関東第一に3-5、今春の都大会では二松学舎大附属に1-6と善戦した駒大高がエース・竹内 和将を中心とした層の厚い投手陣を生かし、シード校勢を抑える力は十分あるだけに、とても注目です!

このブロックのベスト4筆頭候補は、センバツベスト8進出を果たした東海大菅生ではありますが、国士館を始めとした強豪校や、日本学園、専大附属と言った実績のあるシード校が点在としており、打倒・東海大菅生を果たし、ベスト4に進出する高校が出てきても、おかしくはないでしょう!

 

今日はこの辺で失礼しますm(__)m

月刊 高校野球 CHARGE!東京版 2021年 春季 東京都 高等学校 野球大会 特別号

価格:1,680円
(2021/7/11 22:23時点)

第103回全国高校野球選手権 東・西東京大会展望号 2021年7月号 【週刊ベースボール増刊】【雑誌】【3000円以上送料無料】

価格:1,080円
(2021/7/11 22:23時点)