こんにちは!一般ぱんだです!
前回の記事では、ドラフト1位候補の筑波大・佐藤 隼輔について解説していきました!
現在は来月のドラフトに向けて、高校生や大学生のプロ志望届の提出期間となっております。(プロ志望届を提出しなければ、ドラフトで呼ばれることはありません。)
そして、高校生も小園 健太(市和歌山)や風間 球打(明桜)、花田 侑樹(広島新庄)と今年の選抜や選手権で甲子園に立ったプロ注目選手も提出しました。
今回、取り上げるプロ志望届を提出した選手は、今年の甲子園には惜しくも出場できませんでしたが、間違いなく東京の高校野球を沸かせた投手、市川 祐(関東第一)です!
市川 祐 プロフィール
ではまず、市川 祐について簡単なプロフィールから見ていきましょう。
名前:市川 祐(いちかわ たすく)
出身地:東京都
ポジション:投手
身長・体重:184cm・84kg
投打:右・右
経歴:新宿リトルシニア(新宿四谷中)ー関東第一高
日本代表歴:MCYSA全米選手権大会(2018年・中3時)
中学(新宿リトルシニア)
中学時は、リトルシニアの強豪・新宿リトルシニアでプレー。2年生と3年生時には、リトルシニア日本選手権大会にも出場しました!
当時から、182cm、83kgと中学生とは思えない程の恵まれた体格を持ち、中学3年時には日本代表にも選出されました!
高校(関東第一高)
中学卒業後、甲子園計・14回の出場を誇る関東第一高校に進学します。
入学時、3年生には、土屋 大和(立正大)と谷 幸之助(國學院大)の2人の好左腕がいましたが、1年生の夏から公式戦に出場。デビュー戦となった葛飾野戦では、1回2三振、無失点と好投し、夏の甲子園出場に貢献しました!
そして、その甲子園でもベンチ入りを果たし、準々決勝・履正社戦にリリーフ登板し、1回0安打1三振、無失点と1年生ながら存在感を発揮しました!
最高学年となった2年秋での大会では、背番号1を背負い主に先発として登板。
ブロック予選1回戦・新宿戦では、9回を15三振、ノーヒットノーランピッチングをし、注目の的になりました!
その後順調に勝ち進み、準決勝・東海大菅生戦では、4番・投手として先発。
打撃では3打数3安打2打点と活躍しましたが、東海大菅生打線に捕まり、9回9安打、7失点と悔しいピッチング内容となってしまい、5-7で負け、春の選抜出場とはなりませんでした。(東海大菅生が選抜出場)
春の都大会では、東海大菅生と奇しくも秋と同じ準決勝で当たりましたが、市川も8回からリリーフ登板し、2回無失点。4-1でリベンジを果たしました!
決勝の日大三戦では先発登板し、強打の日大三相手に9回2安打、無失点と完封!5-0で勝利し、チームを優勝に導きました!
さらに、5月に行われた関東大会でも準優勝し、東京王者として迎えた夏の東東京大会。
シード校の関東第一は3回戦から参戦し、投手陣も市川のみに頼るのではなく、鈴木 義信や成井 颯など実力のある投手を組み合せながら順調に勝ち進んでいきました。
準決勝の修徳戦では、152kmと自己最速を更新し、9回3安打12三振1四死球、1失点とほぼ完璧なピッチングをしましたが、翌日の決勝・二松学舎大附戦では、連日の先発で疲れもあったのか、8回9安打6三振3四死球、5失点となり、1-5で敗れ、2大会連続の甲子園出場を逃しました。
試合終了後は、「まだプロとかは考えられない。」と発言していましたが、8月31日に高等学校野球連盟にプロ志望届を提出しました!
投球スタイル
次に、市川 祐の投球スタイルを紹介していこうと思います。
投手としてのプロフィール
始めに、投手としてのプロフィールを簡単に紹介していきます。
・利き腕…右投げ
・球種…ストレート(最速152km、常時140km代前半~中盤)、スライダー、フォーク、カーブ、カットボールなど
・フォーム…オーバースロー
・先発orリリーフ…先発タイプ
184cm、84kgと恵まれた体格を持つ本格派右腕。最速152kmのストレートに加え、多彩な変化球も操ります!
ストレートの球威
まずは、ストレートの球威です!
市川が投げる最速152kmのストレートは球威も備わっており、空振りを奪うことも出来ます!
前述した通り、市川は184cm、84kgと体格が良いです。
これが、身長はそのままで体重が軽いと、力強さが減り、球威も落ちてきます。
例え、体重が軽いまま150kmが出せたとしても、球が軽くなり、ヒットになる確率が高くなってしまいます。
市川の球に球威がある秘訣の一つとして、恵まれた体格が挙げられます!
もちろん、それだけではありません。
実は市川は、プロ野球のスカウトから「春より成長した」という声が挙げられています。
7月15日の攻玉社戦を視察した巨人の木佐貫スカウトは、
春も良くなっていると感じましたが、さらに良くなっている
と評価しました。(2021.7.16 スポーツ報知による)
さらに、8月1日の準決勝・修徳戦を視察した広島の尾形スカウトも、
春よりスピードが出てコントロールもいい
と評価し、どちらのスカウトも春から夏にかけての成長を高く評価していました。(引用:2021.8.2 スポニチ 関東第一・市川 自己最速152キロ!1失点完投12KでV王手― スポニチ Sponichi Annex 野球)
実は市川自身も、球威不足を課題に掲げていました。
球威不足を克服するために、3キロほどのダンベルを使った手首のトレーニングに励んだところ、5月に行われた関東大会では最速142km程度だったストレートは、徐々に球速が上がり、最終的には東京ドームで計測した152kmまで球速を伸ばすことに成功しました!
さらに、回転数も2300回転まで上がり、プロ野球の投手の平均回転数2200を上回る数値までレベルアップし、球速だけでなく球威のアップにも成功しました!
(参考:2021.8.1 高校野球ドットコム 最速152キロをマーク!飛躍的なパワーアップを見せた市川祐(関東一)を徹底分析(高校野球ドットコム) – Yahoo!ニュース)
この球威により、ストレートでも空振りが奪えるほか、少しストレートが外れたとしても球威が勝り、空振りを奪うことが出来ます!
恵まれた体格と手首のトレーニングにより、高校随一のストレートを持ったピッチャーに成長しました!
変化球の制球力
ストレートの球威に加え、変化球の制球力もピカイチです。
8月1日の準決勝・修徳戦を視察した巨人の水野スカウト部参与はこのようなコメントを残しました。
直球が強くなり、腕もよく振れていた。変化球はどの球種でもカウントが取れていた
(引用:2021.8.2 スポーツ報知 【東東京】関東第一のプロ注目・市川祐が自己最速を更新する152キロ 12奪三振完投でV王手 : スポーツ報知 (hochi.news))
直球については前述した通り、空振りを奪えるほどの強い球威を持っていますが、変化球についても、空振りを奪えるほどの制球力を持っています!
スライダー、フォーク、カーブなど、横や縦に大きく動く変化球を球威の強いストレートと上手く組合せて緩急も利用し、空振りを奪っていきました!
また、変化球を低めに叩きつけることも少なく、打者の手元で変化するため、ボール球だとしても打者も思わず手を出してしまい、水野氏が視察した準決勝・修徳戦では、12三振を奪いました!
ストレートでも変化球でも空振りを奪える市川。高校随一の本格派右腕と言ってもおかしくないでしょう!
どこが指名する?
では、市川を指名する球団を予想しようと思います。
地元球団か?
個人的に、市川を指名するのではないかというのは、巨人(読売ジャイアンツ)だと思います!
「投球スタイル」でも紹介した通り、水野スカウト部参与や木佐貫スカウトが市川の出場した試合を視察しており、スポーツ紙等で判明しているものだけでも、巨人のスカウト陣は3度訪れています。
木佐貫スカウトに関しては、6月21日に行われた春季東京都大会決勝・日大三戦も視察しており、少なくとも巨人が市川を指名候補に挙げているのには間違いなさそうです!
さらに、現在の巨人の戦力においても、獲得するメリットは十分あると思います。
現在の巨人が求める人材、それは「スター候補投手(出来れば地元)」ではないかと思います。
現在の巨人の若手投手には、戸郷 翔征や直江 大輔、横川 凱など、若手投手が多く在籍しています。
しかし、そんな彼らも来季は4年目ですし、昨年の支配下ドラフトでは高卒投手を獲得しませんでした。(育成では笠島 尚樹を含め3人指名)
来季、高卒3年目以内の投手は井上 温大のみになります。
ですので、今年の支配下ドラフトでは高卒投手を指名してくると思われます。
さらに、今季キャンプで大ブレイクし、現在イースタンリーグで奮闘中でファンからの人気も高い秋広 優人は東京の二松学舎大附出身。東京在住のファンで且つ高校野球ファンであれば、応援したくなるのは間違いないでしょう。
とのことから、巨人としても出来れば地元の選手を指名したいのではないかと予想します。
今回紹介した市川 祐は東京都出身。中学は東京都新宿区の新宿四谷中学校に通い、新宿リトルシニアでプレー。そして、高校は東京都江戸川区の関東第一高校に通い、ここまでの野球人生で東京から一歩も離れずに来た、まさに「シティーボーイ」。
地元(東京)のスター候補投手を欲している巨人にとって、東京で野球人生を歩んできた市川 祐はうってつけの人材ではないかと思います!
まとめ
ここまで、ドラフト候補の関東第一・市川 祐について解説していきました。
・中学では新宿リトルシニアでプレーし、2度の全国大会出場。中3時には日本代表にも選出。
・高校は関東第一に入学し、1年夏に甲子園のマウンドに。3年夏は都大会決勝まで進むも、二松学舎大附に敗れ、甲子園出場はならず。
・184cm、84kgの恵まれた体格から投げ下ろす最速152kmのストレートは球威も抜群。
・スライダー、フォーク、カーブなどの制球力も高く、打者を空振りさせることが出来る。
・巨人のスカウト陣が度々訪れており、ドラフト候補として挙げているのには間違いない。
・地元のスター候補が欲しいであろう巨人にとっては、東京で野球人生を歩んできた市川はうってつけの人材。
市川には、巨人・広島以外にもロッテのスカウトも視察しており、地域・リーグ問わず様々な球団が注目しています。
今春・夏の甲子園に出場できず、全国レベルの高校相手に投げることが出来なかったのは残念ですが、それでも、様々な球団がドラフト候補に挙げているのには間違いなさそうです。
東京の高校野球ファンとしては、是非、ドラフトで指名され、プロのマウンドに立って活躍する姿を見たいです!
今日はこの辺で失礼しますm(__)m